「これって、犬のヘルニア?もしくは、少し時間が経てば治るの?」
・・・愛犬が急にギャンと鳴いて、どうすれば良いかわからない。
それならぜひ続きを読んでください。当記事は、我が家の愛犬がヘルニア発症した体験談です。何かヒントになるかもしれません。
どうせ手術を受けさせるなら、少しでも早い方が良いです。
まず、椎間板ヘルニアを疑い、愛犬の様子をチェックしてみましょう。
これはダックス フンド ヘルニア?
あなたの飼っているダックスフンドがギャンと!鳴いて身動きが不自由になった時、まず椎間板ヘルニアを疑いましょう!
- 意識がはっきりしているか確認する
- 発見した時の時間を覚えておく
- 無理に体勢を変えさせようとしない
- 声をかけて安心させる
- 無理に飲食させない
- 床と並行に抱く(縦にせず)安静に
飼い主も落ち着いてください!
犬は飼い主の気持ちを察して不安になってしまいます。
愛犬が少し落ち着いたら、次の確認をしてみてください。
- 歩かせてみる
- 立つことができるかどうか
- どちらかの足に麻痺が出ていないか
- テーブルの端に片足ずつ乗せさせて
- 神経の反射を確認する(テーブルに乗ろうとするか)
麻痺が出ていない場合、テーブルに足を乗せよう乗せようと足を上げる動作をします。足をまったく動かそうとしない場合は、神経麻痺が出ていると判断されるようです。
(4本の足で立ち、麻痺が出ていない場合)
- 時間の経過とともに症状が治まるか見てみる
- 念のため病院で診てもらう
(立つことができない、足に麻痺がある場合)
- 可能な限り早く診察を受ける
- 病院への移動は出来るだけ安静を保つ
我が家の場合、愛犬がヘルニアを発症したのは早朝でした。いまもあのギャン鳴きが耳を離れません。早朝に診察してくれる動物病院を探すのに苦労しました。いざという時のために、「診療時間外でも診察してくれる動物病院」を事前に調べておくことをお勧めします。
ダックス フンド ヘルニア|診察を受ける際
診察を受ける際は念のため、現金または預金を引き出すための銀行カード等を持参しておくと安心です。
MRI撮影で椎間板ヘルニアと確定した場合、そのまま手術となるケースがあります。
(うちもそうでした。全身麻酔を1回で済ますため)
手術に際して前金の5万円を支払う必要がありました。
頭の中で準備しておくこと
- 発症した時間
- 前日の食事の回数
- 最終の食事時間と内容
- 排便排尿の普段の回数
- 最終の排便排尿時間と内容
- 飲んでいる薬の有無
詳しい検査をする前に
- 問診
- 聴診器
- 熱を計る(肛門から体温計入れます)
- 血液検査
レントゲンは麻酔せずにできますが、
MRI検査は全身麻酔をかけて行います!
全身麻酔は犬にとって大きなダメージを与えます。
心臓に問題があったり血液検査の結果が良くない場合は全身麻酔に耐えられないと判断されることもあるそうです。
それでは、我が家の愛犬が椎間板ヘルニアを発症した経緯に続きます。
我が家のダックスがヘルニアを発症した経緯
私が就寝中の早朝。滅多に鳴かない大人しい愛犬が悲鳴にも似た鳴き声をあげました。驚いてかけつけると、愛犬は前足2本で体を支え、腰からしたは床にぺたんとついたまま、這ってこちらへ進んできました。
体を支えようと手を添えても、腰から下にまったく力が入りません。
実際には見ていないので推測ですが、きっとダイニングの椅子から飛び降りたのだと思います。
我が家の愛犬は今年で10歳。人間の年齢に換算すると50代半ばです。今まで積み重なった負担に加え、一気に椎間板に衝撃が加わって飛び出てしまったのでしょう。
椎間板ヘルニアの手術からの経過
ダックス フンド ヘルニア|検査・手術
2018年1月6日(土)
am5:40 椎間板ヘルニア発症
am9:00 近所の動物病院受診
=血液検査
=レントゲン
am11:30 紹介された大きな動物病院へ
=MRI検査
=椎間板ヘルニア確定
午後 手術
pm6:00 面会
・導尿
・エリザベスカラー
・下半身完全麻痺
ダックス フンド ヘルニア|手術2日目
2018年1月7日(日)
- 導尿
- エリザベスカラー
- 下半身完全麻痺
- 排便なし
- 尿に血がまじっている
- エサまったく食べない
ダックス フンド ヘルニア|手術3日目
2018年1月8日(月)
- エリザベスカラー
- おむつ(排便・排尿できた)
- エサを食べた
- 下半身完全麻痺
※まったくしっぽも振れません。
ダックス フンド ヘルニア|手術4日目
2018年1月9日(火)
手術後、初めて主治医からの説明。(こちらから現状の説明と退院の見通しなどについて聞きたいと申し出て、記録に残すことを了承していただきました。)
担当医:
足のほうは、明確な改善は認められない。左足が弱い感じで、右は術前とあまり変わらない感じ。右はちょっと(床に)着いたりしているけど、左はだらんとした感じ。
ただ、どちらの足も深部痛覚といって、足だけをぐっと掴まれたりしたら引っ込めたりしますね。まったく感覚が無いわけではないが、今のところまだ明確な改善は認められていない。
私:
今後どのような経過をたどっていくのですか?
担当医:
正直、その子にもよりますね。ここから徐々に徐々に良くなっていく子もいれば、改善が乏しく改善しない子もいるかもしれない。
もしあまりに改善が乏しいようだったら再度MRI検査をすることを考えるか、脊髄の部分の炎症がひどくて取れていないか。
あとは、その他に脊髄の部分を圧迫する病原がないのかということを再チェックするか、というところですかね。
私:その再チェックをするにしても、また全身麻酔が必要ということですよね?
担当医:
はい、全身麻酔は必要になってきますね。
私:
負担はかなりあるんですか?
担当医:
検査自体はそんなに負担ではない。切る(手術)となると大変になってきますが、その再検査の結果次第にはなってきますけれども。
私:
椎間板が飛び出た部分を、手術で今回取りましたよね?取ったにもかかわらず、術前と同じ状態、何ら改善がまったく見られない感じですか?
担当医:
変わらないです。
私:
変わらない?ということは、ほかに何か原因があるという可能性は考えられないんですか?
担当医:
ゼロではないですけど、まだ改善してくる流れとして、まだ”今の時点では改善していない”ということもあり得るので、まだわからないですね。
私:
そうですか。今、排尿排便は、オムツの中に自力でできているのですか?
担当医:
そうですね。”出ない”というわけではないです。
私:
垂れ流し状態ですか?
担当医:
垂れ流しという感じではないですね。
私:
本人は排泄する感じはわかってるんですか?
担当医:
はい。ただ、足のふんばりがきかないという感じですかね。
私:
立てないから、そのまま(オムツの中に)してる感じですか。
担当医:
そうですね。
私:
食欲はありますか?
担当医:
ご飯はちゃんと食べてくれてますよ。
私:
そうですか。今のその状況でいうと、”足が立たない”というだけで、本人は痛みとかはないんですか?
担当医:
そうですね、ご飯も食べてくれているし、キャンと鳴いたりするそぶりもないので、痛みはないのかなと思いますね。
私:
そうですか。あの、手術しても、しなくても、一緒だったんでしょうか?
担当医:
いえ、そういったわけではないですね。まず、痛みは取れてますので。神経の回復がまだわからない、改善しないということではないので、”まだわからない”というところですね。
私:
手術、してよかったんですよね?
担当医:
そうですね。
私:
なんだか、救いがなくてですね。痛い思いして手術して治ってなかったということが。
担当医:
神経の改善に関しては、神経にどれだけのダメージを負っているかということと、あとは本人の改善する力次第ですけども、神経に対する圧迫物質がなくなっていて痛みは取れています。
そういう意味では手術によって痛みを取ることができたということ。あとは神経の改善はここからどうなっていくのかというところだと思います。
私:
そうですか。では今、(足が動かないという)症状があるだけで、生きて行くために必要な機能というのは心配はないということですか?
担当医:
そうですね。ただ手術の前に説明したかもしれませんが、”脊髄軟化症”という症状になっていくか・・・(という心配)
今のところは問題ないです。ただ、まだわからないです。
脊髄軟化症の参考になるHP↓
進行性脊髄軟化症① 〜恐怖の不治の病との戦い〜
私:
まだ(脊髄軟化症になってしまうかどうか) わからないんですか?
担当医:
はい。
私:
どれぐらい・・・
担当医:
症状を発症してだいたい1〜2週間ぐらいですね。様子を見させてもらってというところかなと思います。
私:
退院は?
担当医:
予定通り今週末あたりと考えています。
私:
家に帰ってからの生活が見えなくて。何を用意して迎えて、日々どうケアしてあげたらいいのか。さっぱりわからないので教えてください。
担当医:
基本的に、ご飯は食べれます。うんち・おしっこもできるけど、移動が難しいという状態です。基本的にはオムツをしてもらって、こまめにオムツを交換してもらうという感じです。
部屋の中の段差を無くして、足が改善したとしてもこれは継続すべき注意点です。段差には絶対に行かないようにしてもらいたい。基本的に、ご飯たべたりお水飲んだりというのは今まで通りで構いません。後ろ足は不自由ですけども、前足だけである程度歩いたりはできますので、そういったところは今までとあまり変わらないと思います。
私:
前足だけで何日目もこれから生活することになると思いますが、もうその選択肢しかないのですか?例えば最初に保護器具をつけたほうが予後が良いとか。
担当医:
特にそれは変わらないですね。後ろ足に保護器具をつけてしまうと、後ろ足を使わなくなるので、後ろ足の改善がなくなってしまうと思います。
私:
リハビリに関しては、専門の機関等があるんですか?
担当医:
当院にも水中歩行器とか置いてます。あとは足の改善次第でリハビリを考えていくというところ。今の時点ではまだわからないですね。
私:
退院してどれぐらいの期間、家で”観察する”というか、見極める目処としてはどれぐらいですか?
担当医:
手術して2週間までは見て。というところですね。
私:
2週間見て完全の様子がなければ?
担当医:
再検査を考えるのか、リハビリをやっていくのか、ということになりますね。
私:
だいたい(同じ境遇の)みなさんそんな感じですか?
担当医:
そうですね。はい。
私:
再検査される方はどれぐらいの率でいらっしゃいますか?
担当医:
その人によりますね。感覚的には半々くらいかなと思います。
私:
再検査をされない方もいらっしゃるんですね。
担当医:
そうですね。ご飯を食べれて、うんち・おしっこを自分で出せるんだったら、命には問題ないということで、再検査はもう望まないという方もいらっしゃいます。
私:
同じ体勢をずっと続けていて負担になっていると思いますが、マッサージ等はしたほうがいいのですか?
担当医:
負担にならない程度に、足を動かすリハビリやマッサージを自宅でしてあげるのが良い。
足腰がしっかりしていないうちにあまり無理をすると腰に負担がかかるので、あまりしないほうがよいと思います。
最初は水中歩行等で浮力を使って負担を軽減して足を動かすリハビリからスタートしてあげて、ある程度慣れてきたら、家でもリハビリを開始するという形がいいですね。
私:
覚悟がいりますね。
担当医:
そうですね。今後、この状態で一緒に生活するとなると、オムツとかこまめにかえていってあげたりとか。そういうところになりますね。
私:
わかりました。ありがとうございました。
愛犬がヘルニアになって
痛くて怖い思いをさせての手術。それが術前と何ら症状が変わっていないことに対する不安が押し寄せました。手術をさせる決断を早い段階でしたことが正しかったのかどうか。担当医に聞いてみてもお、”その子による” ”今のところまだわからない” という回答しか得られませんでした。
医者の立場からすれば、そう答えるのが妥当なことでしょう。だって本当に、予後がどうなるかは、その子によるでしょうから。しかし、私としては不安がつもります。
椎間板ヘルニアを発症、その日のうちに手術を受けて本日で4日目。
- エリザベスカラー
- 点滴
- 下半身完全麻痺
- 日に日に活動的になってきた
- 少し軟便(抗生物質の影響)
今は、早々に手術を受けさせたことが、適切だったのか否か、まったくわかりません。
追記:手術の予後も良く、順調に回復して後遺症もありません。もうすぐ1年が経過します。振り返ってみれば、「手術をするなら出来るだけ早く!」に越したことはありません。(2018/12/13)
以上です。